緑内障について
眼内に生産される眼房水の排泄が妨げられ、眼圧が異常に高くなってしまう状態を緑内障と言います。高まった眼圧は眼球最奥の網膜や視神経を圧迫障害し、視力を失います。
飼い主がこの病気に気付きにくいため、症状が進行していることが多く、一度失われた視力は元に戻りません。動物病院にこの病気で来院する動物の9割以上が視力を喪失しています。出来るだけ早期に症状に気付き、治療を開始する必要がある緊急性のある病気です。

緑内障の症状
初期の場合、目をショボショボしている、結膜が赤い、角膜が白い、瞳孔が開いている、頭を触ると嫌がる、などの症状を示します。ある程度進行してしまうと、目が見えない、眼球が大きくなる、眼瞼が閉じられず目が乾いてしまう等の症状を示します。
急性の場合痛みで元気や食欲が無くなることがあります。

結膜充血、角膜白濁、瞳孔散大
緑内障の診断
緑内障は眼圧計によって眼圧を測ることによって診断されます。
(正常眼圧 約12~25mmHg)

緑内障の治療
初期で視力が残っている場合、視力を温存するための内科療法、外科療法が選択されます。
内科療法: 眼圧を下げる目薬、眼圧を下げる飲み薬など。
外科療法: 毛様体の凍結、またはレーザーによる光凝固手術。
眼房水を逃がすためのバイパス手術(隅角インプラント術、管錐術)

視力が無い場合、主目的は動物の痛みを取ること、飼い主の治療負担を減らすことを目的とする治療へシフトします。
・硝子体内ゲンタマイシン注入術
 眼内の硝子体に薬液を注入することにより、眼房水を産生する毛様体を破壊します。   
 眼球は縮小傾向になります。
・眼球摘出術
 眼球を摘出し、眼瞼を縫合します。
・強膜内シリコン義眼挿入術
 眼球内容物を取り去り、中にシリコン製の義眼を挿入します。

左眼:眼球摘出   右眼:義眼