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日本の牛肉は安全か?

元栃木県食肉四団体事務局長 獣医師 井上 徹

平成13年9月、我が国で始めての牛海綿状脳症(以下BSE)の発生が確認されました。
テレビ・新聞等マスコミにより連日・連夜にわたり報道されましたことは記憶に新しいことであります。

特にイギリスでのBSE発症牛の映像やすぐにでも人間に感染するような報道は、牛肉を食べる=BSE感染に結びつけこれまでの牛肉に対する信頼を大きく揺るがすことになりました。

さらに翌年になり大手食肉会社、雪印食品㈱等が国の緊急在庫補完対策事業を悪用し、また、大手食肉業者による食肉の偽装表示が相次ぎ、牛肉に対する食の安心感を失うこととなりました。
その後もまた今迄に、北海道のミートポーク社・伊勢の赤福・秋田の比内鳥・大阪の吉兆等々偽装が発覚し、まさしく食の安全性が脅かされております。

そこで国は平成13年10月から牛肉の安全性の確保のために次のような対策を講じております。

  1. 日本でと殺される牛については全頭BSE検査の義務付け(エライサ検査)

  2. 牛トレイサビリティ法の施行(国内で飼養されている牛の戸籍)

  3. 販売店における国内産牛肉の個体表示の義務付け

  4. JAS法による原産国の表示義務の徹底{国産・銘柄食肉(松坂牛等)}

  5. 厳格な品種の表示(例、和牛・乳牛種・交雑種等)

  6. 品質保持期限の表示


1.では検査結果が陰性の牛肉のみが取引され、小売店等販売店で販売されます。
また、危険部位等はすべて焼却処分となります。

なお、私達組合傘下の販売店では、牛の個体番号は 表示板或いはプライスカードまたは、仕入れ時に添付されている 個体番号票を店頭に張り出して販売をしております。
また、店頭に食肉公正取引協議会発行の 「適正表示の店」のステッカーが下がっていますので参考にして下さい。

次に、生産面から本県の肉牛の飼育頭数は、全国第6位でありますが、反対に消費面からは、全国で第42位から43位と最下位に位置しております。
本県は豚肉消費県と思われますが、牛乳等を含め畜産物の消費は全国で40位以下であることが、消費統計で示されております。

反面、脳血管関係による死亡率は、全国ワースト1であることは如何に良質のタンパク質の摂取不足であるのかを証明しております。
どうか県民の皆様、これからは美味で廉価な食肉を食肉専門店でご購入下さいますようお願い申し上げます。

また、上記の1~6までについて参考までに次のとおり図示します。

'長寿であるためにの条件として一日50g以上の食肉の摂取を心がけましょう'

栃木県獣医師会

資料提供元:全国食肉公正取引協議会「お肉の表示ハンドブック」より

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